相続税対策を過去10数年に渡り、仕事として行ってきました。一般的に相続税対策というとすぐに節税対策をイメージします。
この相続税対策=節税という考え方は、一般の人のみにとどまらず、税理士さんにもこのような考えをしている人が多くいます。
さて、相続税対策とは何でしょうか?
私の考えでは、相続税対策に限らず、人間生活をしていく上で、重要な事は「幸せになる」
という事です。
相続税対策でも幸せになるために行うのであり、何も不幸になるために行う事ではありません。
なぜ、こんな当たり前のお話しをするかといいますと、実際に相続税対策や相続税申告の仕事をしていると、結果としてかなり間違えた事をしている方が多くいます。
あまりにも「節税中心」になると結果として、不幸になるケースが多くあります。
やはり、基本はバランスよく対策を行う事です。
そこで相続税対策を行う上で、重要になる5つの原則を始めに書きます。
<相続税対策五つの原則>
| 1.豊かな生活ができる事 |
| 2.納税ができる事 |
| 3.収益を得る事 |
| 4.できるだけ借入金は行わない事 |
| 5.結果として、相続税を節税する事 |
ここに書いた「5つの原則」は、非常に重要です。実際に相続税対策を行っていくと、これらの事を忘れてしまいます。
そして、借金に苦しんだり、相続人間の争いになったりします。何のために相続税対策を行うのかをしっかり考えなければなりません。
<相続税対策5つの原則>
1.豊かな生活を送る事
相続税を支払う方は、年間でお亡くなりになる方の5%弱の方です。
ほとんどの人は財産的には優雅な生活ができる人です。
しかし、いざお話を聞いてみますと生活は、必ずしも優雅ではないのです。
お金もないのに優雅な生活をしている人もいますが、せっかく財産があるわけですから、
もう少し豊かな生活をした方がよいのになあと思う人が多くいます。
なぜか? 土地の有効利用等がうまくいっていないからです。
土地等の固定資産税を支払えば、家賃収入等はほとんどなくなってしまうという方が結構います。
せっかく、財産をたくさん持っているのですから、その財産に働いてもらわなければなりません。
また、財産をたくさん持っているが、借入金が多く返済に困っています。
この人は、対策のために借金をしすぎた人です。意外に多くの方が、困っています。
普通に考えれば、「あるものの悩み」として片づけられがちですが、本当に困っている人が多くいます。
基本は、財産を守ったり、増やしたりするより生きている内に「豊かな生活をする」ことに重点を置く方がよいと思うのですがいかがでしょうか?
2.納税ができる事
極端にいえば、相続税の税率は最高でも50%です。ですから何もしなければ半分は残る事になります。
いくら相続対策をしても、相続税がなくなる事はありません。
相続税がなくなるまで対策を行うと、リスクの方が大きくなり、下手をすると財産全てがなくなる事になります。
こうなれば元も子もありません。
基本的に、納税ができる事をまずは考える事です。
日本の相続財産は、土地建物が70%を占めます。
土地建物は、現金化するには費用と時間がかかります。そのための対策だけでもやる事はたくさんあります。
3.収入を得る事
多くの財産家の方は、土地をお持ちです。その土地に稼がせる必要があるという事です。
もちろん、アパート・マンション経営、土地の賃貸、など有効利用をし、納税資金と生活資金を得るという事です。
豊かな生活を送るには、土地に稼がせる必要があるのです。そうでないと単に相続税を払うために、財産を持っている事になります。
4.できるだけ借金をしない事
「相続税対策になるから借金をしたんだ」と胸を張って言う人がいます。
しかし、借金をしても何の相続税対策にもなりません。借金をしたから相続税が安くなるのではなく、建物を造ったから相続税対策になるのです。
しかし、その借金も20年くらいでは、返してしまいます。
できれば、借金は少なければ少ないほどいいのです。
5.結果として相続税を節税する事
何のために、相続税対策をするのか?先祖伝来の土地建物を子・孫にできるだけ多く残そうとするのは、
人間の親としては、当たり前です。
もちろん財産を残す以前にしっかりした考え方と教育を残す事が前提ですが、
やはり、少しでも多く次代に引き継がせる事ができれば、相続税対策としては成功なのではないでしょうか?
そのためにも相続税の節税対策は重要な要素です。
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